再雇用制度とは何か?定年前に確かめたい対象と契約の基本

契約条件を
確かめる
再雇用制度は、定年でいったん退職し、新しい雇用契約で働き続ける仕組みです。仕事・給与・時間は変わる場合があるため、定年前に提示条件を読み、希望と疑問を話し合います。
たとえば、定年後に週3日で契約し直す働き方も再雇用です。実際の日数や給与は、会社と結ぶ契約で異なります。
この記事で分かること
疑問がある方は、相談内容に合う窓口へ。
再雇用は「定年後に、契約を結び直す」仕組み
- 定年前今の雇用契約
提示条件を確認・話合い・合意
- 定年いったん退職
雇用契約の区切り
- 定年後新しい雇用契約
条件は前と同じとは限らない
この図は契約が切り替わる仕組みです。手続きは定年前に進め、勤務先の申出期限を確認します。
勤務延長は、定年で退職させず雇用を続ける仕組みです。
3つの仕組みの違いを表で読む ↓再雇用制度とは?定年の引上げとの違い
再雇用は、継続雇用制度の一つです。勤務延長や定年の引上げと、言葉を分けて読みましょう。
| 仕組み | 確認する点 |
|---|---|
| 再雇用制度 | 定年で退職した後、改めて雇用契約を結びます。 |
| 勤務延長制度 | 定年で退職させず、雇用を続ける仕組みです。 |
| 定年の引上げ | 会社が定める定年年齢自体を引き上げます。 |
継続雇用の制度名を就業規則で確認する
会社が使う名称だけで、契約の内容は決まりません。定年日、申出の手順、定年後の契約を確認します。
出典:厚生労働省「高年齢者の雇用」(2026年10月14日確認)
再雇用制度の対象は?65歳と70歳で分ける
65歳までの雇用確保と、70歳までの就業確保は別の制度です。70歳まで同じ会社で働けるという保証ではありません。
| 年齢の区切り | 制度上の位置づけ |
|---|---|
| 65歳まで | 定年が65歳未満の会社には、雇用確保措置を講じる義務があります。 |
| 70歳まで | 対象となる会社には、就業機会を確保する努力義務があります。 |
| 働く本人 | 会社の制度と、自分に提示される契約条件を分けて確認します。 |
65歳定年が一律に義務化されたわけではない
2025年3月末に、継続雇用の対象者を限定する経過措置が終わりました。会社は定年の廃止、引上げ、継続雇用制度のいずれかで対応します。
継続雇用制度では、原則として希望者全員が対象です。ただし、就業規則上の解雇・退職事由などに関する条件もあります。個別の判断に疑問があれば、公的窓口へ相談してください。
出典:厚生労働省「高年齢者雇用確保措置の経過措置の終了」(2026年10月14日確認)
出典:厚生労働省「高年齢者雇用安定法Q&A」(2026年10月14日確認)
再雇用制度の契約で確かめたい条件
給与だけでなく、仕事の内容、時間、契約期間を同じ書面で確認します。次の表は、会社に質問をするための整理例です。
| 項目 | 会社に確かめること |
|---|---|
| 仕事内容 | 担当業務と責任は変わるか。変更の範囲はどこまでか。 |
| 勤務時間・場所 | 勤務日数、残業、就業場所はどうなるか。 |
| 給与・手当 | 基本給、賞与、手当はそれぞれどうなるか。 |
| 契約の更新 | 期間、更新の判断基準、更新上限は何か。 |
| 申出の手順 | 希望を伝える期限と、提出する書類は何か。 |
再雇用後の給与や勤務時間は話し合って決める
厚生労働省のQ&Aは、法令を守ったうえで十分に話し合うことを示しています。定年後という理由だけで、すべての待遇差が認められるわけではありません。
2024年4月から、労働条件の明示事項が追加されています。就業場所・業務の変更範囲や、有期契約の更新上限も確認しましょう。
出典:厚生労働省「高年齢者雇用安定法Q&A」(2026年10月14日確認)
出典:厚生労働省「労働条件明示のルール」(2026年10月14日確認)
再雇用制度に迷ったときの相談先
会社の提示条件に疑問がある場合と、別の仕事を探す場合では、相談先が変わります。まず何を確かめたいかを、短く書き出しておくと整理できます。
| 困っていること | 確認先 |
|---|---|
| 賃金の引下げ・雇止めなど | 総合労働相談コーナー。面談や電話で相談できます。 |
| 別の仕事探し・応募の準備 | ハローワークの生涯現役支援窓口。対象年齢は窓口に確認します。 |
| 自社の申出期限・契約書 | 勤務先の人事・労務担当。口頭の説明と書面の内容を照合します。 |
生涯現役支援窓口は在職中でも利用できる
概ね60歳以上の求職者が対象で、在職中の人も利用できます。55歳以上を対象とする窓口などもあり、利用条件は所在地ごとに確認が必要です。
出典:厚生労働省「総合労働相談コーナーのご案内」(2026年10月14日確認)
出典:厚生労働省「概ね60歳以上の求職者の皆さまへ」(2026年10月14日確認)
再雇用制度についてよくある質問
再雇用でも今と同じ給与になりますか?
一律には決まりません。仕事内容や責任、勤務時間、提示条件を確認してください。
再雇用なら必ず70歳まで働けますか?
70歳までの就業確保は努力義務です。自社の制度と、契約更新の条件を確認する必要があります。
再雇用の条件に合意できなければどうしますか?
希望と提示条件の違いを整理し、会社に説明を求めます。法的な扱いに疑問があれば、公的な労働相談窓口へ確認してください。
出典・確認した一次資料
- 厚生労働省「高年齢者の雇用」
65歳までの雇用確保措置、70歳までの就業確保措置 - 厚生労働省「高年齢者雇用安定法Q&A」
2025年4月1日適用。Q1-1、Q1-4、Q1-7。対象・条件・契約更新 - 厚生労働省「高年齢者雇用確保措置の経過措置の終了」
2025年3月31日の経過措置終了と定年引上げ義務との違い - 厚生労働省「労働条件明示のルール」
2024年4月施行。就業場所・業務の変更範囲、更新上限 - 厚生労働省「総合労働相談コーナーのご案内」
賃金引下げ・雇止め等の相談、面談・電話、無料 - 厚生労働省「概ね60歳以上の求職者の皆さまへ」
生涯現役支援窓口。概ね60歳以上、在職者可。窓口ごとに対象年齢が異なる
個別の契約や制度の適用は、担当する公式窓口に確認してください。