定年後の運動はどう始める?公的ガイドの目安と安全上の注意点

体調を確かめ
無理せず始める
定年後の運動は、歩く・体操・筋力を保つ動きなどを、今の体調と活動量に合わせて考えます。家事や買物も身体活動に含まれ、公的ガイドは無理のない量から取り組む考え方を示しています。
この記事で分かること
疑問がある方は、相談内容に合う窓口へ。
定年後の運動は普段の動きを知るところから
運動を始める前に、普段どの場面で体を動かしているか振り返れます。身体活動には、散歩や体操だけでなく、家事や移動などの生活活動も含まれます。退職して通勤がなくなった場合は、その変化もメモできます。
表が画面に収まらない場合は、左右に動かして読めます。
| 種類 | 身近な例 |
|---|---|
| 生活活動 | 歩いて買物へ行く、掃除をする、仕事中に移動する。 |
| 運動 | 健康や体力のために行う散歩、体操、筋力トレーニング。 |
| 座って過ごす時間 | 机での作業、テレビ、読書など。長く続く場面を振り返る。 |
ガイドは、個人差に合わせて、可能な活動から取り組む考え方です。退職を機に急に強い運動を増やす必要はありません。
定年後の運動で公的ガイドの数字を読むには
ガイドには成人版と高齢者版がありますが、特定の年齢で一律に区切るのは適当でないとしています。55〜65歳だからどちらかに固定するのではなく、健康状態や体力を踏まえて読みます。以下は、一般的な推奨事項の整理です。
表が画面に収まらない場合は、左右に動かして読めます。
| 区分 | 身体活動 | 運動 |
|---|---|---|
| 成人版 | 歩行相当以上の活動を1日60分以上。1日合計の歩数の目安は約8,000歩(生活活動を含む)。 | 息が弾み汗をかく程度以上の運動を週60分以上。筋トレは週2〜3日。 |
| 高齢者版 | 歩行相当以上の活動を1日40分以上。1日合計の歩数の目安は約6,000歩(生活活動を含む)。 | 複数の要素を含む運動を週3日以上。筋トレは週2〜3日。 |
歩行時間だけを歩数に換算した値ではありません。時間と歩数を両方追加して達成するノルマでもありません。今の状態で難しい場合は、強度や量を調整することが前提です。
出典:厚生労働省「身体活動・運動ガイド2023」 / 厚生労働省「身体活動・運動ガイド2023 成人版」 / 厚生労働省「身体活動・運動ガイド2023 高齢者版」
歩くだけでなく動きの種類も確認する
高齢者版の多要素な運動は、有酸素運動、筋力、バランス、柔軟性などを組み合わせるものです。自分に合う内容が分からない場合は、医療者や運動の指導者に確認できます。病気の予防効果を個人に保証する数字ではありません。
定年後の運動を始める前と途中の注意点
国立長寿医療研究センターは、体調と周囲の環境を確かめるよう案内しています。持病や痛み、運動制限がある場合は、始める前にかかりつけ医へ確認します。体調の悪い日に、予定した回数を優先しないようにします。
表が画面に収まらない場合は、左右に動かして読めます。
| 場面 | 公的ガイドの注意点 |
|---|---|
| 始める前 | 持病・症状・薬や運動制限について、必要に応じ医師へ相談。 |
| 場所 | 足元や周囲を片付け、転倒しない環境を確認。 |
| 体調が悪い日 | 発熱などがあるときは無理をせず休む。 |
| 途中で症状が出た | 新たな痛み・動悸・息苦しさ等が出たら中止し、医師などへ相談。 |
暑い日は室温や服装にも気を配り、水分補給を確認します。水分の制限など個別の指示がある方は、医療者の指示に従ってください。
定年後の運動を生活の中で続ける工夫
最初は「いつ、どこで体を動かしているか」をメモするだけでも構いません。座ったままの時間が長い場面を見つけ、可能なら活動を挟めます。立つことが難しい場合も、できる範囲の動きを確認します。
表が画面に収まらない場合は、左右に動かして読めます。
| 場面 | 考えられる工夫 |
|---|---|
| 近所へ出るとき | 体調や天候に合わせ、無理のない移動方法を選ぶ。 |
| 座って作業するとき | 長く続いていないか振り返り、可能な動きを挟む。 |
| 家で行うとき | 公的ガイドの注意を読み、場所と体調を確認する。 |
| 一人では迷うとき | 地域の教室などで内容と参加条件を聞く。 |
出典:厚生労働省「身体活動・運動ガイド2023 成人版」 / 国立長寿医療研究センター「在宅活動ガイド」
通いの場には体操などを行う場もあります。内容や年齢条件は地域で違うため、見学前に問い合わせます。参加すれば必ず健康になると約束するものではありません。
定年後の運動量に迷ったときの確認先
持病や症状があれば、かかりつけ医に今の活動と始めたい運動を伝えます。地域の教室は、市区町村や地域包括支援センターなどで情報を確認できます。55〜64歳で参加できるかは、対象年齢を先に聞きます。
出典:国立長寿医療研究センター「在宅活動ガイド」 / 厚生労働省「はじめての方へ:通いの場って何?」
睡眠なども含めて見直す場合は、定年後の健康習慣を確認できます。
定年後の運動でよくある質問
60歳になったら毎日6,000歩ですか?
年齢だけで一律に決める数字ではありません。推奨事項は、健康状態や体力に合わせて調整することが前提です。
家事は運動の代わりになりますか?
家事も身体活動に含まれますが、作業によって強さや時間が違います。すべての運動の要素を満たすとは限らないため、普段の動きを分けて確認できます。
出典・確認した一次資料
- 厚生労働省「身体活動・運動ガイド2023」
対象区分と個人差、身体活動・運動・座位行動の考え方 - 厚生労働省「身体活動・運動ガイド2023 成人版」
生活活動と運動、個人差を踏まえた強度や量の調整 - 厚生労働省「身体活動・運動ガイド2023 高齢者版」
高齢者向けの推奨事項。個人差に合わせることが前提 - 国立長寿医療研究センター「在宅活動ガイド」
一般高齢者向け。身体の状態に応じた活動、利用時の注意と医師への相談 - 厚生労働省「はじめての方へ:通いの場って何?」
活動内容、開催場所、市町村や地域包括支援センターへの相談
公的ガイドの一般的な情報を整理しています。持病や症状がある場合は、かかりつけ医などに確認してください。